6月定例会報告
先週金曜日、6日に6月定例県議会が閉会しました。
一般質問には我が党から安藤友貴議員が立ち、県立ろう学校の充実や児童養護施設の退所後のケアについて、現場の声を反映した良い質問を行ってくれました。
知事提案の議案は問題になるものはなく順調に可決されました。議論になり、注目されたのが一部の請願や決議などです。自民と上田知事の対立関係を反映したものが多くありましたが、公明党としては、あくまで県民本位に考えたときにどうか、という観点から判断しました。
以下、話題になった案件について、公明党の賛否と見解を説明しておきたいと思います。
(1)「全国知事会の認識を問う決議」
全国知事会が上田清司知事を知事会長に選んだことは、多選自粛条例に違反している事態を知事会が追認しているに等しく、全国知事会の認識を問う、という自民党提案の決議。
公明党は反対。
全国知事会という独立した別組織の決定に関して、埼玉県議会としてその認識を問うようなことは筋違いであり、失礼である。知事と対立する自民党の意見を多数によって県議会の決議とするのは強引なやり方である。
(結果)自民党と無所属改革の賛成で可決。
(2)知事特別秘書の給与額の適法性を求める監査請求
知事特別秘書の給与が給与条例主義に抵触していないか、また、条例の規定に反して支給していないかを監査委員に監査請求することを求める動議。
公明党は反対。
2月定例県議会で自民党が付帯決議を付けた案件。特別秘書給与は条例に記された通り、支給されており、問題ない。
(結果)自民党のみの賛成で可決。
(3)教員用のタイムカード導入予算の凍結
2月定例会に、県立高校の教員の勤務時間把握のため、教員用のタイムカード導入予算が提案されたが、自民党が効果を疑問視し、付帯決議で予算執行を凍結。今定例会の文教委員会で執行部から再度説明があり、私が所属する文教委員会で論議された。
公明党は導入すべしと主張。
一日平均3時間の残業をしている教員が半数に上るという県の調査があるように、このままでは教員がつぶれてしまう。負担軽減は急務であり、タイムカード導入はその第一歩として当然導入すべき。
(結果)自民党から「時間短縮が目的となり、一生懸命やらない教員が評価を受けるのでは」「平日忙しいなら土曜日に授業したり、夏休みを減らせばよい」などと導入に否定的意見が相次いだ。結果的に凍結解除に至らず。
(4)特別養護老人ホーム整備に関する予算の凍結
2月定例会の特別委員会で、平成31年度に着工予定の特別養護老人ホームの整備予算について、空床があるのに増設は認められないとして、自民党が予算の凍結を求める付帯決議を可決。6月定例会の特別委員会で再度議論となった。
公明党は凍結解除に賛成。特養の整備計画は市町村の意向を踏まて作られており、県の一存で変えることは問題ありとの考え。
(結果)
新設事業者に介護職員の採用計画を提出させる、ユニット型の施設整備に誘導しないことを県執行部に求めて、凍結を解除。
今定例会で凍結解除をしないと、平成31年度の施設整備が間に合わない状況だった。自民党もこの点に配慮し、執行部と自民の間で妥協が図られた形。
(5)「東海第2原発の運転期間を延長しないよう求める請願」(ほぼ同じ内容のものがもう1件あり)
公明党は採択。
東海第2原発は運転開始からすでに40年が経過しています。党の基本政策である「原発の新設を認めず、40年運転制限を厳格に適用します」に則り、賛成。
(結果)自民のみが反対し、「不採択」