遠くて近い国・メキシコ

遠くて近い国・メキシコ

遠くて近い国・メキシコ 9月1日から5日にかけての3泊5日で、県議会親善訪問団の一員としてメキシコ州を訪問してきました。今年が、埼玉県とメキシコ州の姉妹提携35周年の節目にあたることから、上田知事および県議会の代表メンバーが記念式典に出席したのをはじめ、在墨邦人の方々との交流など、短い日程でしたが、濃密な旅をさせていただきました。私にとってはもちろん初めてのメキシコ訪問で、貴重な体験をさせていただきました。以下、ご報告します。
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1日 夕刻、成田を出発。サンフランシスコ乗り継ぎで、日付変更線を越えるため、同日夜8時ごろにメキシコシティ空港に到着。日本なら翌日の午前10時。さすがに長い一日でした。

2日 時差ボケが治る間もなく、朝一番で在メキシコ日本大使を表敬訪問。支倉常長がメキシコを訪れて400年目の節目の年に、埼玉県訪問団が来たことを歓迎していただく。また、日墨交流の歴史は深く、近年は経済交流も活発であることを強調されていました。
引き続き、JETROメキシコ事務所を訪ね、現地経済の概況や日本企業の進出状況について伺う。大使の挨拶をさらに詳細に裏付けるように、自動車産業を中心に日墨の経済関係は深いことを実感。
具体的には、日産、ホンダ、マツダの3社がメキシコに現地工場を設け、それに合わせて各社の関連企業が数多く進出。また、日本だけでなく各国の自動車メーカーも進出していて、メキシコにおける自動車の年間生産台数は約300万台(世界第8位)。そのうちの8割は北米市場に輸出されるとのこと。比較的安価な労働力と地理的優位性が輸出中心のビジネスモデルを可能にしているとのことでした。

午後は、在墨埼玉県人会の方々と昼食を兼ねての意見交換。会長の和久井氏は、私も懇意にさせていただいている蓮田市議会公明党の和久井議員の弟さんで、エネルギッシュで魅力的な方。今回の訪問で大変お世話になりました。
さらに、場所を日墨協会(在墨日本人会)に移して、記念の植樹と意見交換。現地で暮らす日本人の方々が、私たちが予想する以上に、母国の日本の事情に精通し、熱い思いを抱いておられることが印象的でした。
さらに、この後、雨季特有のスコールの中、教育大臣との会談のため、教育省(文部科学省)に向かうも、メキシコシティ名物の渋滞に巻き込まれ、約束の7時に遅刻。やきもきしていたら、先方の大臣はさらに遅刻し、到着は何と8時ごろという、いかにも「メキシカンタイム」な出来事がありました。しかし、そのおかげで歴史的な建築である教育省の建物や壁画をじっくり鑑賞することもできました。

3日 朝、メキシコ州都のトルーカ市へ向かう(メキシコシティは東京都特別区のようなものでメキシコ州都ではありません)。1時間半ほどのドライブで到着。記念式典が行われる州庁舎へ入ると、大変な歓迎ぶりに驚いてしまいました。良くテレビで見る国賓を歓迎するような赤いじゅうたんの両脇におそらく州兵と思われる人々が整列する光景。誰のためかと思ったら、上田知事はじめ、我々のための歓迎のようです。
メキシコの州は固有の憲法を持つ小さな国家のような存在ですので、こちらが思う以上に州の存在と州知事の権力は大きいようです。この後、友好締結35周年の記念式典が行われ、両県州の大学をはじめとする教育交流の一層の促進などをうたった協定書に両知事がサインしました。

この後、我々県議一行はすぐ近くのメキシコ州議会を訪問。ここでも大変な歓迎を受けました。議事堂も大変立派というか、ゴチック風の石造りの歴史を感じさせる建物です。中へ入ると、本会議場に議員さんが集まっておられます。今日は記念式典もあるし、議会開会日なのかなと思っていたら、我々も本会議場に招かれ、州議会議員さんと向かい合うように着席。両国国歌の合唱に始まる「臨時議会」が開かれたのです。先方の議長さんによる歓迎のスピーチに続いて、わが訪問団の長峰議長が代表でスピーチ。思わぬ展開に随行の議会事務局職員の方々も目を丸くしていました。ともあれ、州議会を挙げての歓迎ぶりにびっくり。逆に、埼玉にメキシコ州の議員さんが来られてもこれほどの熱烈歓迎ができるか、心配になってしまいました。メキシコにおける「州」の力というか存在が「県」以上に大きいからこそ、こうしたことも可能なのかなと感じました。
2日間、休む間もないほどのハードスケジュールでしたが、とても充実した旅だったと思います。メキシコは私にとっては今まで縁遠い国でしたが、訪れてみて、両国の交流の歴史が深いことや、現在の経済的なつながり、さらには親日的な国民性などを実感いたしました。さらには、サッカー代表監督にメキシコのアギーレ氏が就任したことも含めて、地理的には確かに遠いけれど、日本にとって近しい国・メキシコという印象を強く持った旅でした。
(写真はメキシコ州議会前にて)

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