障害者農業参入チャレンジ事業を視察
埼玉県が音頭を取って実施している「障害者農業参入チャレンジ事業」を同僚の蒲生議員とともに視察しました。
同事業は障害者の収入向上のため、新たに農業分野に挑戦する試みで、今年度から県内5つのB型作業所がタマネギ生産に取り組んでいます。今日はそのうちの一つ、深谷市のNPO法人「No Side」さんをたずね、タマネギ栽培の様子を見学し、いろいろお話を伺いました。
今日は、タマネギ苗の定植が行われており、青空のもと、畑で10数人の知的障害者の方が苗の植え付けをはじめ、雑草取りなど、その能力や適性に応じて、 作業に取り組んでおられました。この事業には県農林部も協力体制をとっており、今日も農林公社の職員が技術指導に来られていました。一応3年間でタマネギ 栽培のノウハウを習得してもらう予定です。
タマネギの収穫は来年5月の予定で、そのタマネギはすべて牛丼の「松屋」が買い取ってくれることになっています。障害者の作業所等ではせっかくいろいろ なものを作っても売れない、利益が出ないことが課題の一つですが、タマネギはすべて松屋が引き取ってくれるというのはとても心強い話です。
同法人の利用者の平均工賃は月額約9000円ぐらいとのことでしたが、タマネギづくりでぜひ10000円にしたいと永田代表は語られていました。法人職 員の皆さんと利用者の皆さんの頑張りと活躍を大いに期待したいと思います。ぜひともタマネギ生産を成功させ、障害者の農業分野への就労が進んでほしいと思 います。
(写真はタマネギ畑をバックにして永田代表、県職員の方々と)
じゅんじニュースがつなぐ縁
今日から「西山じゅんじニュースNo47」を朝の駅頭で配り始めましたが、だいぶ寒くなってきて、朝1時間でこごえるような季節になってきました。
ところで、前号のじゅんじニュース46号への感想を最近相次いでいただきました。先日、たまたま挨拶に伺ったお宅の奥様から、「西山さん、浪江町に行かれたんですね」と話しかけられました。
No46号に福島県浪江町を視察した記録を載せましたが、その記事を読んでおられて声をかけてくださったのです。所沢市内に住むご夫婦ですが、出身が浪 江町だそうで、ご主人は、私が訪れた、いまだに津波で破壊されたままになっている小学校のご出身だそうです。ご実家も津波で流されたといわれていました。 議員の私が浪江町を視察したことを喜んでいただいたようです。まさか、市内にあの小学校が母校の方がいらっしゃるとは思いませんでした。
また、今日は、ご近所の方から、同じくNo46号で報告した「バリアアリーのデイサービス施設・夢のみずうみ村」について話しかけられました。聞けば、 ご主人が「夢のみずうみ村」の代表者の方と親しくしておられるとのことで、びっくり。しばし介護談義をさせていただきました。
じゅんじニュースがご縁で話題が広がってうれしい限りでした。編集後記のネコ話も一部の方から「楽しみにしてるよ」との声をいただいています。
遠くて近い国・メキシコ
9月1日から5日にかけての3泊5日で、県議会親善訪問団の一員としてメキシコ州を訪問してきました。今年が、埼玉県とメキシコ州の姉妹提携35周年の節目にあたることから、上田知事および県議会の代表メンバーが記念式典に出席したのをはじめ、在墨邦人の方々との交流など、短い日程でしたが、濃密な旅をさせていただきました。私にとってはもちろん初めてのメキシコ訪問で、貴重な体験をさせていただきました。以下、ご報告します。
◇ ◇
1日 夕刻、成田を出発。サンフランシスコ乗り継ぎで、日付変更線を越えるため、同日夜8時ごろにメキシコシティ空港に到着。日本なら翌日の午前10時。さすがに長い一日でした。
2日 時差ボケが治る間もなく、朝一番で在メキシコ日本大使を表敬訪問。支倉常長がメキシコを訪れて400年目の節目の年に、埼玉県訪問団が来たことを歓迎していただく。また、日墨交流の歴史は深く、近年は経済交流も活発であることを強調されていました。
引き続き、JETROメキシコ事務所を訪ね、現地経済の概況や日本企業の進出状況について伺う。大使の挨拶をさらに詳細に裏付けるように、自動車産業を中心に日墨の経済関係は深いことを実感。
具体的には、日産、ホンダ、マツダの3社がメキシコに現地工場を設け、それに合わせて各社の関連企業が数多く進出。また、日本だけでなく各国の自動車メーカーも進出していて、メキシコにおける自動車の年間生産台数は約300万台(世界第8位)。そのうちの8割は北米市場に輸出されるとのこと。比較的安価な労働力と地理的優位性が輸出中心のビジネスモデルを可能にしているとのことでした。
午後は、在墨埼玉県人会の方々と昼食を兼ねての意見交換。会長の和久井氏は、私も懇意にさせていただいている蓮田市議会公明党の和久井議員の弟さんで、エネルギッシュで魅力的な方。今回の訪問で大変お世話になりました。
さらに、場所を日墨協会(在墨日本人会)に移して、記念の植樹と意見交換。現地で暮らす日本人の方々が、私たちが予想する以上に、母国の日本の事情に精通し、熱い思いを抱いておられることが印象的でした。
さらに、この後、雨季特有のスコールの中、教育大臣との会談のため、教育省(文部科学省)に向かうも、メキシコシティ名物の渋滞に巻き込まれ、約束の7時に遅刻。やきもきしていたら、先方の大臣はさらに遅刻し、到着は何と8時ごろという、いかにも「メキシカンタイム」な出来事がありました。しかし、そのおかげで歴史的な建築である教育省の建物や壁画をじっくり鑑賞することもできました。
3日 朝、メキシコ州都のトルーカ市へ向かう(メキシコシティは東京都特別区のようなものでメキシコ州都ではありません)。1時間半ほどのドライブで到着。記念式典が行われる州庁舎へ入ると、大変な歓迎ぶりに驚いてしまいました。良くテレビで見る国賓を歓迎するような赤いじゅうたんの両脇におそらく州兵と思われる人々が整列する光景。誰のためかと思ったら、上田知事はじめ、我々のための歓迎のようです。
メキシコの州は固有の憲法を持つ小さな国家のような存在ですので、こちらが思う以上に州の存在と州知事の権力は大きいようです。この後、友好締結35周年の記念式典が行われ、両県州の大学をはじめとする教育交流の一層の促進などをうたった協定書に両知事がサインしました。
この後、我々県議一行はすぐ近くのメキシコ州議会を訪問。ここでも大変な歓迎を受けました。議事堂も大変立派というか、ゴチック風の石造りの歴史を感じさせる建物です。中へ入ると、本会議場に議員さんが集まっておられます。今日は記念式典もあるし、議会開会日なのかなと思っていたら、我々も本会議場に招かれ、州議会議員さんと向かい合うように着席。両国国歌の合唱に始まる「臨時議会」が開かれたのです。先方の議長さんによる歓迎のスピーチに続いて、わが訪問団の長峰議長が代表でスピーチ。思わぬ展開に随行の議会事務局職員の方々も目を丸くしていました。ともあれ、州議会を挙げての歓迎ぶりにびっくり。逆に、埼玉にメキシコ州の議員さんが来られてもこれほどの熱烈歓迎ができるか、心配になってしまいました。メキシコにおける「州」の力というか存在が「県」以上に大きいからこそ、こうしたことも可能なのかなと感じました。
2日間、休む間もないほどのハードスケジュールでしたが、とても充実した旅だったと思います。メキシコは私にとっては今まで縁遠い国でしたが、訪れてみて、両国の交流の歴史が深いことや、現在の経済的なつながり、さらには親日的な国民性などを実感いたしました。さらには、サッカー代表監督にメキシコのアギーレ氏が就任したことも含めて、地理的には確かに遠いけれど、日本にとって近しい国・メキシコという印象を強く持った旅でした。
(写真はメキシコ州議会前にて)
6月定例会が閉会しました
6月定例議会が閉会しました。
今議会では、大雪被害の農家への追加補助事業費などを中心とする約150億円の補正予算をはじめ、さいたま市の大宮駅東口のまちづくりを進めるために、県の大宮合同庁舎の敷地をさいたま市の大宮区役所別館の敷地と交換する議案、越谷市の中核市移行に同意するぎあんなどが可決されました。
当初、大宮合同庁舎と大宮区役所の交換議案は自民党が「継続」審査にするのではとの懸念がありましたが、可決にいたって何よりでした。
また、文教委員会では2月定例議会で自民党などにより「継続」とされた「教育振興基本計画」が一部修正されて可決されました。この修正は自民党発議によるもので、大雪対策などを盛り込めというものでした。2月議会であえて継続にした意味がないような内容であり、公明党はこの修正案には反対をしました。
このほか、わが党が提案した意見書では、「手話言語法制定を求める意見書」「軽度外傷性脳損傷の判定方法及び労災認定基準に関する意見書」などが各会派の同意をいただき、採択されました。
いよいよ夏を迎えます。来年に向けて暑さに負けず、頑張りたいです。
臨時県議会
16日、臨時県議会が開かれ、2月定例会で懸案として残っていた小児医療センター新病院建設の増額補正予算が可決されました。
2月議会では増額を認めなかった自民党が、議会への説明不足を知事が陳謝し、今後は丁寧な報告説明をするということで、賛成に回り、公明党を含む主要会派による賛成多数となりました。
これで小児医療センター新病院の建設の遅れは最小限で済むことになりそうです。最大会派の自民党が賢明な判断をしたことで、正直に言って、私もホッとしています。
うれしかった朝の激励
朝の駅立ちでじゅんじニュースを配っています。先日、西所沢駅で見知らぬ男性から声をかけていただきました。「所沢に引っ越して1年ですが、議員さんの活動を知る機会がないので、こうしてニュースを配ってもらえると助かる。応援しますよ」といった趣旨の激励を言葉をいただきました。とてもうれしかったです。
なかなかニュースを受け取ってもらえず、めげそうになることも多いのですが、こうした言葉をいただくと、やっぱり立って良かったと思います。
2月議会中はほとんど駅立ちができなかったのですが、暖かくなりましたし、これから挽回すべく頑張りたいと思います。
2月定例県議会が閉会 -「再議」避け、臨時議会へ
2月定例県議会が閉会しました。最終版で大きな問題となった小児医療センター・新病院建設の増額補正については、議長あっせんという形で、4月16日の臨時議会に決着を持ち越しました。
一時は知事の「再議」が不可避とも思われましたが、議長が知事と自民党の間に入り、調整がなった形です。「再議」になっても出口が見えていなかっただけに、賢明な選択だったかもしれません。
いずれにしても、新病院建設が遅れることは県民にとって明らかにマイナスです。県執行部にはより丁寧な説明を議会に行うとともに、自民党には過半数を持つ責任会派として自重を求めたいと思います。
小児医療センター建設に「待った」もおかしい!
2月定例県議会でもう一つ、賛否が分かれ、自民党単独で委員会を押し切ったのが、県立小児医療センターの建設費の減額修正です。
県立小児医療センターは既にさいたま新都心への移転が決定し、いよいよ着工という段階になって自民党が「待った」をかけました。新病院の建設費のうち、基礎のくい打ちや外溝などの約50億円分を認めず、それらを削る修正案を提出し、公明党など自民党以外の委員が反対したものの、自民委員の賛成により、委員会で可決してしまったのです。
具体的には、病院局の25年度補正予算と26年度予算の新病院建設にかかわる予算の一部を減額修正する案を提出、福祉保健委員会と予算特別委員会を通してしまいました。このまま本会議で修正案が可決されると、工事は立ち往生することになってしまいます。
自民党は、約294億円で落札された新病院について、発注や契約など一連の流れに適切さを欠いていると指摘します。確かに、巨額の随意契約は異例であり、議会への説明が不十分だったことは私も感じています。しかし、再度の入札に対して落札者がない時は、随意契約によることができると地方自治法167条に定めらています。また、説明不足の点について病院局は、委員会でも陳謝・反省の弁を述べている以上、建設を遅らせる減額修正は「やり過ぎ」と考えます。
これに対して、上田知事は予算特別委員会の採決後、「1日も早い建設・完成が必要。最終日の本会議までにご理解いただけるよう私から呼びかけるを」と異例の発言をしています。
公明党は、決定的な瑕疵がないのに予算を認めよとしない今回の自民党の対応を理解できません。工事の遅れは、医療体制の遅れにつながり、建設費のコスト高につながっていきます。あさって、最終日の本会議には、ぜひ、良識ある判断をしてもらいたいと思います。
県教育振興基本計画の「継続」はおかしい
2月定例県議会の議案で賛否が割れたものの一つが「教育振興基本計画」です。同計画は2014年度から5年間の県教育の基本的な計画を定めるもので、外部有識者の議論や県民コメントを踏まえた案が今議会に提出されました。所管の文教委員会で審査の上、当然議決されるべきものですが、自民党が「継続審査」を求める動議を提出し、自民党のみの過半数で継続審査が決定しました。公明党はじめ、他の委員は継続審査に反対しましたが、数で押し切られてしまいました。
継続の理由は、「指標の整合性や計画を踏まえた取り組みが不明な点があり、慎重に審議する必要がある」(自民委員)だそうですが、慎重に審議する気があるなら委員会の予備日も残っているので徹底して審査すればよいのです。それを、途中で審査を打ち切って継続にするのは全くおかしいい。最初から「継続ありき」だったと言われても仕方ありません。
こうした無理な運営をした田村文教委員長(自民)に対して、「委員長不信任動議」が提出される一幕もありました。公明党は不信任に賛成しませんでしたが、「継続」は議会として無責任な判断であり、まったく納得できません。新年度には委員会構成が変わりますが、文教委員長はじめ、継続を主張した自民委員は、それこそ責任をとって全員留任すべきであります。
文教委員会では、歴史教科書採択や高校の修学旅行の在り方をめぐって、自民党など一部議員が教育委員会と対立し、強引な委員会運営を進めてきました。こうなると、今回の出来事もその延長線上にあると考えざるを得ません。
農家の大雪被害に支援
2月14、15日の大雪は県内農家に甚大な被害を与え、被害額は約220億円と、本県の農業産出額の1割にも及ぶものとなりました。
公明党は地方議員と国会議員がしっかり連携をとり、農家支援策の充実に懸命に取り組んでいます。その結果、埼玉県も迅速に動き、当初は補助対象にならなかったビニールハウスの撤去費用が補助対象となり、ハウス再建に対する補助割合も3割から最終的には9割まで増やすという手厚い支援が受けられうようになりました。
具体的には、ビニールハウス等の撤去費用は10割、再建については9割が国・県・市町による補助が出ます。さらに、残る農家負担の1割分についても無利子融資の対象となります。また、来年の種苗代などは県の補助(10割)が受けられます。国の補助メニューが大雪被害を受けて2回にわたり強化されたのを受け、県も素早い対応で補正予算を2度にわたって編成、予算確保に努めてくれました。県農林部は頑張ったと思います。
公明党がいち早く現場を視察し、その悲惨な実情を国・県・市町に伝え、対応を促したことは今回の支援メニュー充実に大きな役割を果たしたと思います。
今後は、ハウス等が一斉に撤去・再建に向かいますので、業者が込んでいて間に合うのか等が心配されます。こうした問題にもできる限り、行政として支援をしていくべきと考えています。