秩父方面の先進事例を視察
会派として、秩父市宮の川商店街(地域支え合いの仕組み)と、小鹿野町の地域包括支援システムを視察してきました。両方とも、かねてより関心がありぜひ行ってみたいと思っていた内容です。
宮の川商店街は秩父駅間の商店街ですが、ユニークな取り組みをさまざまに行っており、中でも買い物代行や散歩・外出支援などを有償ボランティアで行い、その対価を地域商店街の商品券でもらうという「ボランティアバンクおたすけ隊」は、県の進める地域支え合いの仕組みの元祖的存在です。
エネルギッシュな島田理事長の話を種々伺うことができ、大いに参考になりました。
また、午後には高齢化率が高いのに、老人医療費が安いという見事な成果を出している小鹿野町の地域包括ケアシステムを視察。「小鹿野モデル」として、しばしば上田知事も話題にしている同町の取り組みですが、改めて話をうかがってみると、一朝一夕にできたものではなく、以前から町が地道に健康づくりに取り組んできた背景に、国の政策がハマり、成果につながったようです。また、保健士さんが7人、健康運動士(初めて聞きましたが)2人がいる手厚い体制も他自治体にはない基盤だろうと思います。
八ッ場ダム推進決起集会
東京永田町の憲政記念館で1都5県の都県議会議員を中心に、八ッ場ダム推進の決起集会が行われ、私も同僚の狭山市議・磯野さんに同行してもらい、出席してきました。
自民党の谷垣総裁や公明党の加藤修一参議院議員など多くの国会議員や関係都県議会議員があいさつし、この秋にも予定されているダムの必要性検証結果発表を前に、ダムの必要性を改めて確認し合い、推進を決意し合いました。
実は、これに先立ち、19日にまだ現場を見ていない公明党の1期生県議4人と一緒に、八ッ場ダム建設現場を視察してきました。私にとってはこれで4度目となる視察でしたが、昨年以上に周辺工事は進んでおり、ここまできているのに、確たる理由もなしに、ダム本体工事を凍結するということの不条理さがいっそう浮き彫りになってしまいました。
「選挙の票欲しさに、関係住民を犠牲にする」。これだけは政治家として絶対にやってはならないことと思います。
終戦記念日街頭演説
66回目となる終戦記念日を明日にひかえ、公明市議団といっしょに所沢駅の東西で街頭演説を行いました。
この夏、中学校の歴史教科書が採択されることになっていますが、この点について保守系会派から特定の教科書を採択するように求める圧力が全国的にかかっています。先の6月定例県議会でも議論となり、私たち公明党は反対の論陣を張りました。
大人や政治家が自らの責任においてどのような歴史観や認識を持とうと、民主主義国家では自由でありますが、公教育の場に特定の歴史観を持ちこむことはしてはなりません。それは先の戦争を通じての大きな教訓だったはずです。だからこそ、教育基本法には、教育における政治的中立の理念が盛り込まれているのです。
教科書採択を通して、これをなし崩しにしていこうとする動きが保守勢力からしきりになされていますが、公明党としては到底賛成できない、反対である。
以上のような趣旨を述べました。教育の独立性確保、平和と教育の問題は、私が政治の世界に入るきっかけとなったテーマです。自らの原点と方向性を確認した街頭演説でした。
スケールの大きなまちづくり―福岡、北九州視察
県議会の企画財政常任委員会の視察で、福岡県を視察してきました。視察したのは4カ所ですが、いずれも大胆な発想でダイナミックというか、スケールの大きなまちづくりという印象を持ちました。
はじめに訪れたのは、柳川市にある福岡県立病院の民間移譲の例です。埼玉県も県立病院の赤字解消には大きな成果を出しましたが、民間移譲というアイデアまでは出ていません。「赤字なら廃院です」ときっぱり語る関係者の声が力強く感じました。
次は、博多湾を埋め立てて新しい物流拠点と街をつくるビッグプロジェクト=福岡アイランドシティパーク計画。総工費4000億という巨費を投じて、博多湾内に新しい人口島を作り、港と工場と街をつくってしまおうというもの。港はほぼ完成し、アジア各地からコンテナが集まり、出ていきます。海のない埼玉には考えられないうらやましいお話です。工場誘致は相当苦戦しているようでしたが…。
三番目は新しいJR博多駅の新しい駅ビル、約600億円かけ、博多の新たな核となる施設。JR九州さんもなかなかやるなと思いました。
最後は、北九州のスマートグリッド都市。元・八幡製鉄所跡にエネルギーと環境面で先進的モデル都市づくりが進められていました。大震災後で電力問題がクローズアップされているだけに、貴重かつ素晴らしい取り組みと感じました。
以上、4つとも非常にダイナミックでスケールの大きいまちづくり事例と感心しました。おそらく知事と7社会と呼ばれる経済界の太いパイプがあってこそできることだと思いますが。それにしても埼玉県ももっと大胆な発想に立ってのまちづくりがあって良いのではと思わされた視察でありました。