視察報告➀ -広島県のACP(アドバンス・ケア・プランニング)

視察報告➀ -広島県のACP(アドバンス・ケア・プランニング)

1月25、26日と広島県、岡山市に同僚の蒲生県議と視察に行ってきました。2月定例会の代表質問の参考にするためです。まずは、25日午後に広島県医師会を訪ね、「ACP(アドバンス・ケア・プランニング)」について、県医師会でこの課題を担当する本家好文、小笠原英敬の両医師から貴重な話を伺うことができました。

ACPは、将来受ける可能性がある医療やケアについて、あらかじめ自分の考えを家族や医療者と話し合って「私の心づもり」として文書に残し、終末期の医療やケアなどに反映させる取り組みです。広島では広島県、広島市、県医師会、広島大学の4者で構成する広島県地域保健対策協議会がこのACPに平成25年から取り組み、先駆的な事例として注目されています。「私の心づもり」はいくつかの質問に答えるA4サイスのアンケート用紙で、現在の希望や思いが整理できるようになっています。

視察前の私の想像は、広島ではこのACPが終末期の医療現場で相当実用化されているのではと思っていましたが、ことはそんなに単純ではありませんでした。

例えば、「延命治療」を希望しないと言っても、延命治療の定義がさまざまですし、時とともに考え方が変わることもあります。また、本人の意向といっても家族と共有されていなければ難しい場合も出てきます。さらには医療者とどのタイミングで話し合い、だれが保管するかといったさまざまな課題があり、この問題は性急な結果を求めるべきはないと理解しました。

一方、大変重要だと感じたのは、「一人ひとりの価値観や人生観などについて、元気なうちから家族や医療者と話し合っておくアドバンスプランニングを普及させて『地域の文化』にする」という広島の方針です。終末期医療というデリケートな問題に取り組むにあたり、まずは普及啓発に力点を置くべきことを知れたことは大きな収穫でした。また、終末期医療の在り方を考えることは「より良く生きること」いう言葉にも目を開かされた思いがしました。

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